川棚温泉(読み)かわたなおんせん

日本歴史地名大系 「川棚温泉」の解説

川棚温泉
かわたなおんせん

[現在地名]浦町大字川棚 湯町

川棚の東縁豊浦山地のかさヶ岳(三八五メートル)山麓にあって、伝承によれば青竜のすむ沼地であった所が堆積したと伝え、温泉の守護神を青竜権現とする。

温泉の地より北東二キロの山中にある真言宗御室派三恵さんえい寺の寺伝によれば、寿永元年(一一八二)同寺の中興の僧怡雲が霊夢により温泉を発見したと伝える。

川棚温泉は慶長一五年(一六一〇)検地帳に湯坪石として八石三斗五升が石盛され、湯屋敷九軒と記される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「川棚温泉」の意味・わかりやすい解説

川棚温泉
かわたなおんせん

山口県西部、下関市豊浦(とようら)町川棚にある温泉。室町時代の僧怡雲(いうん)の発見と伝えられ、江戸時代長府(ちょうふ)藩毛利(もうり)氏の御殿湯であった。泉質放射能泉。山陰本線川棚温泉駅からバスの便がある。

三浦 肇]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川棚温泉」の意味・わかりやすい解説

川棚温泉
かわたなおんせん

山口県西部,下関市にある温泉。 JR山陰本線川棚温泉駅の東約 2kmに位置する。泉質は放射能泉,単純泉,食塩泉。泉温 38~43℃。婦人病,胃腸病,皮膚病にきくといわれる。勝陣山西麓に近く静かな環境の観光保養温泉地で,北九州方面からの入湯客が多い。

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