岸窯跡(読み)きしかまあと

日本歴史地名大系 「岸窯跡」の解説

岸窯跡
きしかまあと

[現在地名]福島市飯坂町中野

小起伏山地のたての山南斜面に位置する。東北地方の近世窯跡で最古段階に位置づけられ、一七世紀中葉―一八世紀前半まで操業されたと推定される。東北地方の近世窯業史上重要である。昭和六三年(一九八八)物原が調査された。遺物の主体は陶器・窯用具で、陶器には丸碗・丸皿・片口皿・折縁皿・稜花皿・大皿・鉢・灯明皿香炉・徳利・花瓶・蓋・小型水注・筒形把手付水注・小型壺・甕・水滴(猿・魚)擂鉢・水指・建水・切立などがあり、窯用具では厘鉢・厘蓋・トチン・焼台・輪トチン・籾ダンゴ・円錐ピンがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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