灰釉(読み)ハイグスリ

デジタル大辞泉 「灰釉」の意味・読み・例文・類語

はい‐ぐすり〔はひ‐〕【灰×釉】

草木の灰を主成分としたうわぐすりいすけやき・松などの木質灰や、竹灰・藁灰わらばいなどを用いる。かいゆう。

かい‐ゆう〔クワイイウ〕【灰×釉】

はいぐすり(灰釉)

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精選版 日本国語大辞典 「灰釉」の意味・読み・例文・類語

はい‐ぐすり はひ‥【灰釉】

〘名〙 植物の灰を主成分とした釉(うわぐすり)。柞(いす)・欅(けやき)などの木質灰や、竹灰・藁灰・籾灰などがあり、釉の色は黄緑色や白濁色に発する。
※蝶の皿(1969)〈秦恒平〉「ねっとり緑色に灰釉が胴へ垂れました李朝の小さな徳利

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「灰釉」の意味・わかりやすい解説

灰釉
かいゆう

草木の灰類を媒溶剤とした釉 (うわぐすり) 。「はいぐすり」ともいう。東洋陶磁器では最も重要視される。草木の種類によって各種の灰釉が得られるが,大別して柞 (いす) 灰,土灰,わら灰の3系統に分類され,それぞれ淡青,淡青緑乳白色の釉ができる。

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世界大百科事典(旧版)内の灰釉の言及

【釉】より

…そのため,低火度釉では800℃程度から,高火度釉では1320℃程度までの溶融温度をもつ,さまざまな組成がある。低温用には,鉛酸化物を含む鉛釉,ナトリウム酸化物を含むソーダ釉,ホウ素酸化物を含むホウ酸釉などがあり,高温用には,長石釉,石灰釉,苦土釉,重土釉,灰釉などがある。【安井 至】
【歴史】
 施釉陶を初めてつくり出したのは古代エジプト,西アジア,中国であり,他の国の製陶業はこの地域の技術を導入して施釉陶をつくりあげた。…

※「灰釉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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