普及版 字通 「岫(漢字)」の読み・字形・画数・意味
岫
8画
[字訓] いわあな・くき
[説文解字]
[字形] 形声
声符は由(ゆう)。由に袖(しゅう)の声がある。〔説文〕九下に「山にるなり」(段注本)とあり、〔爾雅、釈山〕も同訓。由は(ゆう)と同源の字で、はが熟して中が油化し、外皮が(ひさご)形となることを示す字。それで由は油の初文であり、また由に中空の意があって、宙・軸のように用いる。岫はくき、洩れて欠けるところで、山穴の意となる。
[訓義]
1. いわあな、山の穴あるところ、くき。
2. やま、みね、いただき。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕岫 久岐(くき)〔名義抄〕岫 クキ・ホラ・イハホ
[語系]
岫ziuは宙・袖diu、軸diuk、jiuと声近く、中空あるいは欠失のところがあるものをいう。
[熟語]
岫雲▶・岫衍▶・岫壑▶・岫居▶・岫戸▶・岫幌▶・岫室▶・岫色▶・岫勢▶・岫濃▶
[下接語]
雨岫・雲岫・遠岫・怪岫・還岫・巌岫・危岫・奇岫・帰岫・穹岫・虚岫・岬岫・高岫・山岫・深岫・翠岫・層岫・丹岫・峯岫・幽岫・嵐岫・竜岫・林岫・霊岫
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報