岩屋堂観音(読み)いわやどうかんのん

日本歴史地名大系 「岩屋堂観音」の解説

岩屋堂観音
いわやどうかんのん

[現在地名]名立町名立大町 岩屋堂

大菅おおすがから約一・五キロ北へ下ると六軒の集落があり、そこからゆるやかに東へ上る道がある。約一〇〇メートルで杉木立の中にこけむした自然石を並べた一六〇段の石段があり、両脇の所々に石の地蔵がある。この上に切石の階段が五〇段ある。奇岩突兀として、景勝絶佳の地にある。この地方で最も古いといわれる仏堂が大岩の下に建つ。大宝二年(七〇二)泰澄観音堂を創立し、本尊木造仏聖観音も彫ったという。本尊は檜材一木造で像高九〇センチ、藤原時代から鎌倉初期の作。観音堂右側の大岩には弘法大師が大筆を投げて書いたと伝える梵字の跡がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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