山霧(読み)ヤマギリ

デジタル大辞泉 「山霧」の意味・読み・例文・類語

やま‐ぎり【山霧】

山に発生する霧。山の斜面空気が上昇するときにできる。 秋》「―のさっさと抜ける座敷かな/一茶

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精選版 日本国語大辞典 「山霧」の意味・読み・例文・類語

やま‐ぎり【山霧】

〘名〙 山にたつ霧。山一面にたちこめる霧。《季・秋》
万葉(8C後)九・一七〇四「ふさ手折り多武の山霧(やまぎり)しげみかも細川の瀬に波の騒ける」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山霧」の意味・わかりやすい解説

山霧
やまぎり

山の斜面に沿って空気が上昇するときにできる霧。滑昇霧の俗称。遠くから離れてみると山霧も雲と区別がつかないが、霧粒をみると山霧のほうが雲よりも粒が概して小さいのが特徴である。

[大田正次]

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普及版 字通 「山霧」の読み・字形・画数・意味

【山霧】さんむ

山のきり。

字通「山」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の山霧の言及

【霧】より

…(2)発生する場所による分類 (a)川霧 川の上や川の近くに発生する霧で,川の水面からの蒸気霧である。(b)山霧 一般には滑昇霧だが,山にかかる雲も,その中に入れば山霧である。(c)谷霧 山頂で放射冷却によって生じた冷たい重い空気が,谷に流れ下りてたまり,水蒸気が凝結して生ずる霧。…

※「山霧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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