山田音羽子(読み)やまだ・おとわこ

朝日日本歴史人物事典 「山田音羽子」の解説

山田音羽子

没年:明治10.7.28(1877)
生年:寛政7.1.29(1795.3.19)
江戸後期,出羽国山形藩士岡谷光広の娘。同藩士山田秀信の妻。弘化2(1845)年,藩主秋元志朝が上野国(群馬県)館林藩転封となった際,一藩をあげての旅立ちの準備,11日間の道中の様子を六十余枚の絵入り道中記として著している。転封の段取り,引っ越しの様子がよくわかり,茶店や宿屋の絵も貴重な資料である。また音羽子は和歌狂歌もよくした。人物画なども多く残しているが,ほとんど独習であったと思われる。<参考文献>佃与次郎『山田音羽子お国替絵巻』

(柴桂子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山田音羽子」の解説

山田音羽子 やまだ-おとわこ

1795-1877 江戸時代後期の画家
寛政7年1月27日生まれ。出羽(でわ)山形藩士山田秀信の妻。弘化(こうか)2年藩主が上野(こうずけ)(群馬県)館林に転封となり,その準備から道中の風景などを絵日記「お国替絵巻」としてあらわした。当時の人情,風俗を知るうえで貴重な資料である。明治10年7月28日死去。83歳。本姓は岡谷。本名は兎巴(とは)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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