小脳の機能

六訂版 家庭医学大全科 「小脳の機能」の解説

小脳の機能
(脳・神経・筋の病気)

 アルコールを摂取した場合、まっ先にダウンするのが小脳です。舌がもつれてしゃべりづらくなり、力が入らないわけでもないのに手足の動きが思うにまかせず、歩くと体全体がふらつきます。小脳はこういったことが万事スムーズに運ぶようにコントロールしており、手足や口、舌、眼の動きや体幹平衡調節しています。

 しゃべる時には唇や舌の微妙な動きの調節が必要ですが、小脳が侵されると、舌足らずなしゃべり方になったり、話し方全体のスムーズさに欠け、抑揚(よくよう)強弱に異常を来したりします。また、小脳は立っている時にバランスをとったり、体を動かす時に力の入れ具合を調節したりします。対象物との距離を測り、それを取ろうとする時には腕を伸ばす距離や速さを調整し、スムーズに対象物に手をもっていけるようにしています。

 これらの調節がうまくいかない場合、小脳性の失調症状があるといいます。小脳半球に異常があると主に手足の動きに、真ん中にあたる虫部(ちゅうぶ)に異常がある時には立った時のバランスや歩き方に異常が出るとされています。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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