小杉宿(読み)こすぎしゆく

日本歴史地名大系 「小杉宿」の解説

小杉宿
こすぎしゆく

[現在地名]小杉町戸破・三ヶ

寛文二年(一六六二)に指定された北陸街道の宿駅(「小杉新町旧記之写」赤壁家文書)。万治四年(一六六一)富山藩富山城下町を加賀藩から譲り受けたのをきっかけにして、富山を経由しない街道整備が加賀藩により行われ、その一環として小杉新町が宿に指定された。寛文二年にはしも(現下村)東岩瀬ひがしいわせ(現富山市)が同じく加賀藩により宿に指定されているので(同書)、このとき今石動いまいするぎ(現小矢部市)立野たての(現高岡市)高岡から小杉―下村―東岩瀬―滑川なめりかわ経路が新たな北陸街道になったものであろう。寛文五年には当宿に高札場が建てられ、当初は新町肝煎役温井屋庄左衛門が、同七年からは持高七〇石余の下条屋長左衛門(寺林家)本陣役を命じられている(「諸事聞覚書」松長家文書)。同六年の御定駅馬数・駅伝馬銀書上(川合家文書)によると、駅馬数は二〇疋と定められていた。なおこの書上には朱筆で当宿の伝馬銀が一七〇匁と記されているが、同七年二月に加賀藩御算用場が郡奉行に出した伝馬銀に関する達書(「小杉宿由来等之事写帳」松長家文書)で、従来中田なかだ(現高岡市)が負担してきた伝馬銀四二四匁を、以後中田町一七〇匁・小杉新宿一七〇匁・下村八四匁の分担に変更することを命じているので、同年から取立てられることになったものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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