室堂(読み)ムロドウ

デジタル大辞泉 「室堂」の意味・読み・例文・類語

むろどう〔むろダウ〕【室堂】

富山県南東部、立山たてやま西側にある溶岩台地標高2450メートル。立山登山の基地室堂平

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日本歴史地名大系 「室堂」の解説

室堂
むろどう

[現在地名]立山町芦峅寺

立山の西直下、標高約二四五〇メートルの室堂平のうち浄土じようど山の下北側に位置する。高地にある木造建築、かつ宗教施設として県指定文化財。南北二棟あり、桁行五間・梁間四間の切妻平入の豪壮な側面板張の建物である。天正一一年(一五八三)八月二〇日の佐々成政寄進状(岩峅寺文書)に立山衆徒二三人の署名のうちに「室堂本願円林坊」とあり、戦国時代にはすでに存在したことが知られる。江戸時代に入ると加賀藩の手によって造立や修復がなされてきた。元和三年(一六一七)加賀二代藩主前田利長の夫人玉泉院が立山室堂を再興したという(加賀藩史料)。寛文六年(一六六六)には室堂を建立したことを加賀藩主が報告している(同書)。明治九年(一八七六)の払下文書(芦峅寺文書)によると、正徳三年(一七一三)当時四間×五間の建物が三棟あり、享保一一年(一七二六)に北室が、明和八年(一七七一)に南室が再建されたと伝える。宝暦二年(一七五二)加賀藩大工の手によって再建されたが(棟札)、このとき再建されたのは、払下文書が正しいとすれば、中室となる。

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普及版 字通 「室堂」の読み・字形・画数・意味

【室堂】しつどう

いえ。

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世界大百科事典(旧版)内の室堂の言及

【室堂平】より

…富山県南東部,中新川郡立山町にある溶岩台地。室堂ともいう。立山の直下,標高2450m前後にあり,古立山火山の第3期に流出した玉殿溶岩でつくられた。…

※「室堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」