デジタル大辞泉
「宣く」の意味・読み・例文・類語
のたまく【▽宣く】
《「のたまわく」の音変化。論語の訓読「子、のたまわく」から。近世江戸語》
1 言われること。おっしゃること。
「すでに孔子―に」〈洒・新吾左出放題〉
2 勝手なことを言うこと。ごたく。
「貸した奴が―言ひや、横ぞっぽうはりのめすに」〈根無草・後〉
3 酔っぱらい。
「朝から御神酒で―騒ぐだ」〈伎・当秋八幡祭〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
のたば‐く【宣く】
※
万葉(8C後)二〇・四四〇八「ちちのみの 父の命は
栲綱の
白鬚の上ゆ 涙垂り 歎き乃多婆久
(ノタバク)」
のとうま‐く のたうま‥【宣く】
(動詞「のとうぶ(宣)」のク語法「のとうばく(宣━)」の変化したもの) =
のたまわく(宣━)※仮名書論語(室町中)雍也「しののたふまく、中庸のとくたる事、それいたれるかな。たみすくなひ事久し」
のら‐く【宣く】
(動詞「のる(宣)」のク語法) おっしゃること。
※万葉(8C後)一三・三三一八「夕卜(ゆふうら)を わが問ひしかば 夕卜の 吾れに告良久(のラク)」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報