安田園・柏原庄(読み)やすだのその・かいばらのしよう

日本歴史地名大系 「安田園・柏原庄」の解説

安田園・柏原庄
やすだのその・かいばらのしよう

現柏原町の市街地一帯にあった山城石清水いわしみず八幡宮の所領。平安時代は安田園、鎌倉時代以降は柏原庄とよばれた。

〔安田園〕

成立の経緯は延久四年(一〇七二)九月五日の太政官牒(石清水文書。以下断らない限り同文書)に示されている。八幡大菩薩を安置したにもかかわらず、旧司と寄人が他行し、相伝荘厳する人がなかったため旱魃・病患が絶えなかった。治安三年(一〇二三)八幡大菩薩をないがしろにしたためであるという託宣があり、神殿を建て大切に祀ったところ五穀成熟、郷土安穏となったという。そこで国司が長元八年(一〇三五)作田一〇町と寄人二〇人の臨時雑役奉免し安田園が成立した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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