宇土古城跡(読み)うとこじようあと

日本歴史地名大系 「宇土古城跡」の解説

宇土古城跡
うとこじようあと

[現在地名]宇土市神馬町 千畳敷・三城

俗に西岡台にしおかだいと称される東西に長い丘陵地にある中世の城跡で国指定史跡。鎌倉末―戦国期の宇土庄在地領主は菊池一族ともいわれる宇土氏で、元徳二年(一三三〇)六月五日の鎮西探題北条英時下知状(詫摩文書)に宇土庄地頭職の「宇土三郎高俊」の名がみえ、高俊は正平三年(一三四八)一月二日、征西将軍宮懐良親王の肥後上陸を宇土津に迎え、南朝方として恵良惟澄と行動をともにしている(「征西大将軍宮令旨写」阿蘇家文書)。また宇土氏の居城は明徳元年(一三九〇)九月、河尻かわしり(現熊本市)とともに今川勢の攻撃を受け落城している(「深堀時弘軍忠状」深堀文書)。この居城は宇土古城であったと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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