宇佐美庄・宇佐美郷(読み)うさみのしよう・うさみごう

日本歴史地名大系 「宇佐美庄・宇佐美郷」の解説

宇佐美庄・宇佐美郷
うさみのしよう・うさみごう

現伊東市北部の宇佐美一帯に所在した庄(郷)。伊東氏一族の御家人宇佐美氏名字の地。「曾我両社縁起」には工藤家継(祐隆)が「宇佐美・久津美・河津三ケノ荘地頭職」を賜り、のちに平重盛によって久津美くづみ河津かわづ(現河津町)は祐親、宇佐美庄は祐経に安堵されたとある。「曾我物語」によると、伊東・河津・宇佐美の三所を美庄と号し、本主は美入道寂心(工藤祐隆)という。見庄(葛見庄)と宇佐美庄の関係は明確ではない。元弘三年(一三三三)一二月二九日の足利尊氏御判御教書(上杉家文書)では上杉五郎に勲功の賞として「伊豆国宇佐美郷」が給与されている。天文七年(一五三八)三月九日の北条家朱印状(宮本文書)では、長岡ながおか(現伊豆長岡町)の九郎衛門に伊豆国革作の統率を命じ、そのなかに「一人 宇佐美」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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