孝勝寺(読み)こうしようじ

日本歴史地名大系 「孝勝寺」の解説

孝勝寺
こうしようじ

[現在地名]仙台市東九番丁

新寺しんてら小路の北裏にある日蓮宗の寺。光明寺山と号し、本尊日蓮。永仁三年(一二九五)日門がこの地に霊域を開き、一宇を創建して孝明山大仙寺と称したと伝える。藩祖政宗は出陣の度に当寺で戦勝祈願をし、連戦連勝を喜び全勝ぜんしよう寺と改めた。のち二代藩主忠宗の夫人振姫(二代将軍徳川秀忠の養女)が厚く帰依し、振姫祖母の英勝院が没した時、善勝ぜんしよう寺と改めた。慶安二年(一六四九)火災で焼失したが、忠宗が直ちに全伽藍を復興した。万治二年(一六五九)振姫が死ぬと当寺に葬り、その法名にちなみ現寺号に改めた。貞享三年(一六八六)四代綱村の生母三沢初子法華経を尊信しこの寺に葬られるが、綱村は元禄八年(一六九五)菩提のためつつじおか釈迦堂を建立した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報