嬌(漢字)

普及版 字通 「嬌(漢字)」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] キョウ(ケウ)
[字訓] なまめかしい・あでやか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は喬(きょう)。喬は高い楼門の上に桙立(ほこたて)をして神を迎えることを示す字。高い意があり、またその桙立のようにしなる意がある。〔説文新附〕十二下に「よきなり」とあり、〔一切経音義〕に「(けう)、古の嬌なり」とあって、字はまたに作るという。先秦の文献には多くを用い、嬌は六朝以後に多い。皎潔の意があり、嬌の嬌艶の意と、いくらか語感が異なる。

[訓義]
1. なまめかしい、あでやか、うつくしい、かわいい。
2. 声や色につやのあること。
3. 驕と通じ、たかぶる、おごる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 保志万尓々々(ほしきまにまに) 〔名義抄〕嬌 オゴル・コビ・コフル 〔字鏡集〕嬌 コブル・ホシイママ・コビタリ・コビ・タヲヤカナリ・ヲゴル・コバム・シナ・イツハル・カタシ・ヲゴリ

[語系]
嬌ki・佼keは声義近く、女子の姿態の美しいことをいう。

[熟語]
嬌愛嬌娃・嬌逸・嬌影嬌婉・嬌艶嬌鶯・嬌音・嬌歌嬌蛾・嬌・嬌客・嬌嬌嬌・嬌響・嬌・嬌喉・嬌姿・嬌児・嬌奢嬌羞嬌柔・嬌淑・嬌縦・嬌小・嬌笑・嬌娘・嬌情・嬌色嬌飾・嬌声・嬌・嬌嬌惰嬌態嬌痴嬌稚・嬌・嬌鳥嬌囀・嬌童嬌軟・嬌波嬌媚・嬌嬌容
[下接語]
阿嬌・婀嬌・愛嬌・雲嬌・鶯嬌・嬌・含嬌・競嬌・凝嬌・作嬌・千嬌・争嬌・多嬌・黛嬌・百嬌・放嬌・夭嬌・弄嬌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報