妙栄寺(読み)みようえいじ

日本歴史地名大系 「妙栄寺」の解説

妙栄寺
みようえいじ

[現在地名]豊田町大字楢原

楢原ならわらの南部にあり、稲見いなみ川が本流木屋こや川に出会う辺りの道路から参道がある。山門の奥に本堂、左に雪舟作と伝える庭がある。曹洞宗で金剛山と号し、本尊釈迦如来

楢原の諏訪すわ山に居館を構えた右田弘詮が母の菩提を弔うために建立。母は仁保盛卿の女で、法名を保安寺殿華谷妙栄大姉と号した。弘詮の兄弘護が、右田家の本領富田とんだ(現新南陽市)に菩提寺保安ほうあん寺を建立していたが、弘詮も楢原に造立、母の法号をとって妙栄寺とした。

妙栄寺
みようえいじ

[現在地名]三次市三次町

比熊ひぐま山の南麓、吉祥きちじよう院東南隣にあり、日蓮宗。本尊釈迦如来。三次浅野家の菩提寺鳳源ほうげん寺を建立した初代藩主浅野長治が、慶安三年(一六五〇)鳳源寺のすぐ近くに、母寿正院(日下秀柴の女)のために建立した寺院。

長治が母寿正院妙栄に宛てた書状(鳳源君御伝記「三次分家済美録」所収)に「今度、於備後国三次、日蓮之寺一宇令建立意趣者、貴院為施主而所令造営也、自今以後万事為貴院施物而可令寄進。

妙栄寺
みようえいじ

[現在地名]伊達市大町

伊達市街の中央部、気門別きもんべつ川の東岸に位置し、伊達保育所が隣地にある。日蓮宗で、山号は法王山、本尊は釈迦如来・日蓮大菩薩。明治一〇年(一八七七)開祖阿部潮道が札幌から当地に移って布教活動を行い、檀信徒の協力を得て同一五年に一宇を建立、同年三月に寺号公称を得た(北海道宗教大鑑)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報