太鼓塚古墳群(読み)たいこづかこふんぐん

日本歴史地名大系 「太鼓塚古墳群」の解説

太鼓塚古墳群
たいこづかこふんぐん

[現在地名]大津市滋賀里一丁目ほか

滋賀里しがさと一丁目から高砂たかさご町の集落に重複するように分布する古墳時代後期の群集墳。昭和五二年(一九七七)からの発掘調査横穴式石室をもった三二基の古墳が確認されている。石室の構造は、周辺地域の同時期の群集墳と同じ持送り技法を採用しており、内部にミニチュア炊飯具形土器を副葬することなどから、渡来系氏族の墳墓と推定される。玄室は長さ三メートル前後×幅二メートル前後の縦長の平面形をもつものが多く、長さ三メートル、幅四メートルを超える横長、あるいは正方形の平面形をもつものは数例含まれる程度で、規模・形態に類似性が認められる。

太鼓塚古墳群
たこづかこふんぐん

[現在地名]豊中市永楽荘一―四丁目

千里せんり川右岸の、豊中・箕面みのお両市境に位置する、通称西山にしやま丘陵上に形成された古墳時代後期の群集墳。もとは約三〇基を数えたというが、このうちの数基が調査されただけで、現在大部分が消滅している。この古墳群は、須恵質陶棺を出土することで著名であるが、昭和一四年(一九三九)、同一六年にあいついで発掘された、金塚・岸本塚と命名された古墳をはじめ、これまでに発掘された古墳では、すべて横穴式石室の内部に須恵質陶棺をおさめていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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