天田村(読み)あまだむら

日本歴史地名大系 「天田村」の解説

天田村
あまだむら

[現在地名]御坊市塩屋しおや北塩屋きたしおや

北塩屋浦の北、日高川左岸の河岸段丘に位置する。弥生時代の正文字山しようもんじやま遺跡や、天田古墳群があり、正文字山遺跡からは弥生前期の壺・磨製石斧・石錘、縄文時代に属すると推定される石鏃出土。日高川河原からは縄文草創期の石槍も発見されている。建暦二年(一二一二)二月日付の後鳥羽院庁下文(熊野速玉大社古文書古記録)によれば、園宝そのたから郷の四至のうち南限が「甘田・亀石・富島」とあり、甘田とも書かれている。

天田村
あまだむら

[現在地名]中町天田

岸上きしかみ村の北、杉原すぎはら川東岸に位置し、支流思出おもいで川に挟まれた村である。慶長国絵図に「あま田村」と記載される。正保郷帳では田方一八五石余・畑方九八石余、幕府領。旧高旧領取調帳でも同領。天保郷帳では高二七六石余。明治五年(一八七二)の戸数二五(「村々高并戸数控帳」宮崎家文書)。高野山真言宗量興りようこう寺は天仁元年(一一〇八)民部卿九条顕頼の建立、その子寂信の開基と伝える。文明一〇年(一四七八)火災によって一時中絶したが、天正六年(一五七八)良遍によって再興され、弘化二年(一八四五)にも火災に遭ったが、その後に再度建てられたという(多可郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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