大面城跡(読み)おおもじようあと

日本歴史地名大系 「大面城跡」の解説

大面城跡
おおもじようあと

[現在地名]栄町大面

戦国期の山城。嵐南東山丘陵沿いの大面・高安寺こうあんじ小滝こたきの集落の東側に位置する。標高一四三メートルの頂上は「お太鼓櫓たいこやぐら」とよばれ、これを中心とする主郭部から三方尾根が延びる。北西の尾根には曲輪を経て二つの空堀があり、外城とみられる枡形ますがた(一二六メートル)に通じる。東南へは曲輪・空堀を経て長さ四五メートルの腰曲輪があり、その上に見張台がある。南の尾根にも曲輪があり、二つの空堀が認められる。なお、城跡からは鼎型の青銅香炉が出土している。享徳三年(一四五四)四月二八日の中条秀叟(房資)記録(三浦和田中条氏文書)に「親類内者大面・護摩堂之要害仁分勢」とあり、応永三〇年(一四二三)越後を二分した応永の乱の際、守護方の中条房資の兵が大面城、護摩堂ごまどう(現田上町)に拠っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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