大間越村(読み)おおまごしむら

日本歴史地名大系 「大間越村」の解説

大間越村
おおまごしむら

[現在地名]岩崎村大間

北は黒崎くろさき村、南は大鉢流おおはちながれ(六二五・八メートル)を境として秋田領である。西は日本海、東は白神しらかみ山地である。村北を津梅つばい川が流れる。村名は大間が船の出入りする大きな入江を意味し、藩境の峠を越す道もあるので「大間越」となったという(西津軽郡史)藩律には大港越とある。

津軽一統志」に「所々関所警衛」として「秋田堺 大間越口 篠森勘解由 同上 寺田讃岐」とあり、秋田藩領との境界をなす要衝の村、寛文五年(一六六五)碇ヶ関いかりがせき(現南津軽郡碇ヶ関村)経由に改めるまでは、大間越を通る道が弘前藩の参勤交代路であった。元和四年(一六一八)境界紛争が起き、弘前藩と秋田藩から役人が現地に来て、境界を確定した(梅津政景日記)。元和七年に次のような黒印状が出されており、この地は北村久左衛門により開発された(津軽興業誌)

<資料は省略されています>

正保二年(一六四五)の津軽知行高之帳の鼻和はなわ郡の新田に高一〇・四五石とある。同年の津軽郡絵図に遠見番所らしい建物があるがはっきりしない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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