大笹道(読み)おおざさみち

日本歴史地名大系 「大笹道」の解説

大笹道
おおざさみち

善光寺平ぜんこうじだいらから小県ちいさがた郡の東北部の高原を経て上野国高崎たかさき宿に至る道。上野国大笹宿を通るので大笹道というが、上野国では信濃仁礼にれい宿(現須坂市)を通るので仁礼道ともいっている。大笹道の起点福島ふくじま宿(現須坂市千曲川岸)で、あい川段丘を上り、仁礼宿に至り、更に宇原うばら川をさかのぼって小県菅平すがだいら高原に出、進路を東に変え、鳥居とりい峠を越えて上野国に入り、大笹宿を経由して大戸おおど村(現群馬県吾妻あがつま郡吾妻町)から高崎に至る。これを大戸道というが、なお大笹から南方へ向かい信濃国沓掛くつかけ宿(現北佐久郡軽井沢かるいざわ町)に出る道もあり、これを沓掛道とよんでいる。仁礼・大笹間は「山道八里」と称され、標高一〇〇〇メートルを超す菅平高原を通る険しい道で冬期積雪吹雪のため交通不可能となることが多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android