大戸(読み)たいこ

精選版 日本国語大辞典 「大戸」の意味・読み・例文・類語

たい‐こ【大戸】

〘名〙
令制で、戸内の成年男子多少により、戸を大・上・中・下の四等に分けたうち第一の戸。一戸内に八人以上の成年男子のいる戸。〔令集解(706)〕
② (①は男子が多く富裕なところから) 富裕な家。金持大家豪家富豪
酒量の多いこと。また、その人。大酒飲み酒豪。上戸(じょうご)。〔文明本節用集(室町中)〕
東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二「郎一箸を採て盃上に置ひて曰く、郎大戸と雖ども鯨口に非ず」

おお‐ど おほ‥【大戸】

〘名〙 (「おおと」とも) 日常出入りする表入口の大きな戸。
石山本願寺日記‐証如上人日記・天文七年(1540)正月一一日「寝殿庭中の大戸より西浄のきわまで、はた板にてかこひ候て」

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デジタル大辞泉 「大戸」の意味・読み・例文・類語

おお‐ど〔おほ‐〕【大戸】

《「おおと」とも》家の表口にある大きな戸。「大戸を閉める」
[類語]ドアシャッター雨戸格子戸網戸開き戸引き戸繰り戸妻戸切り戸潜り戸枝折り戸木戸鎧戸門戸門扉

たい‐こ【大戸】

大酒飲み。上戸じょうご
「盃上に置いて曰く、郎―といえども鯨口に非ず」〈服部誠一・東京新繁昌記〉
律令制で、大戸・上戸・中戸・下戸の四等戸の第一。一戸内に八人以上の正丁がいる戸。

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普及版 字通 「大戸」の読み・字形・画数・意味

【大戸】だいこ

大酒飲み。

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