大河原郷(読み)おおかわらごう

日本歴史地名大系 「大河原郷」の解説

大河原郷
おおかわらごう

現東秩父村東部の大河原地区(奥沢・御堂・安戸の各大字からなる)を中心とし、同地区西方槻川つきがわ地区を含む槻川上流の山間部一帯に比定される。丹党に属する中村氏の一族大河原氏の本貫地で、のち大河原氏は中村氏に従って播磨国宍粟しそう三方西みかたのさい(現兵庫県波賀町)に移住した。なお、丹党系図(諸家系図纂)によれば右馬允中村三郎時経の子時季が大河原弥四郎を名乗っている。

現在、県立博物館が所蔵する嘉暦四年(一三二九)七月日の年紀がある太刀(国宝)には「広峯山御釼 願主武蔵国秩父郡住大河原左衛門尉丹治時基 於播磨国(ママ)粟郡三方西造進之」「備前国長船住左兵衛尉景光 作者進士三郎景政」という銘文がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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