大江天主堂(読み)おおえてんしゆどう

日本歴史地名大系 「大江天主堂」の解説

大江天主堂
おおえてんしゆどう

[現在地名]天草町大江

高浜たかはまから西海岸に沿って南へ急坂を登り、トンネルを抜けた山の中腹にある白い教会。明治一二年(一八七九)カトリックの教会として建てられた。現在の天主堂は昭和八年(一九三三)ガルニエ神父が私財を投じて再建したもので、ロマネスク風の建築である。大江は隠れキリシタンの里といわれ、禁教令下も根強く信仰が残った地。元和三年(一六一七)ポルトガルのイエズス会管区長に提出された日本のキリシタン信徒代表の署名に、大江村の赤崎孫右衛門ほか四名の名がみえる(イエズス会士コーロス徴収文書「近世初期日本関係南蛮史料の研究」所収)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報