普及版 字通 「墾(漢字)」の読み・字形・画数・意味
墾
常用漢字 16画
[字訓] たがやす・ひらく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(こん)。の正字は。は〔説文〕九下に「豕(し)の齧(か)むなり」、〔玉〕に「豕、地を齧むなり」とあり、猪がそので作物を掘りかえすことをいう。そのような状態に土を反転することを墾という。〔説文新附〕十三下に墾を収め、「すなり」とし、〔広雅、釈地〕にも同訓がみえる。
[訓義]
1. たがやす、田の土をかえす。
2. 田畑をひらく、開墾する。
3. 十分に手入れをする、おさめる、ならす。
4. やぶる、いためる。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕墾 古奈田(こなた) 〔立〕墾 カヘス・タカヘル・ヲサム・ハレリ・アル・オコス・ハル・ハルカニ 〔字鏡集〕墾 オホフ・カマフ・カヘル・ヒタタク・オサム・ハリヒラク・オコス・カヘス・ホル
[声系]
墾・懇はともに〔説文新附〕に収め、()声に従う。の声義を承ける字である。
[語系]
墾・懇khnは同声。艱ken、饉ginとも声義の関係があるかもしれない。
[熟語]
墾化▶・墾芸▶・墾荒▶・墾耕▶・墾鑿▶・墾種▶・墾除▶・墾壌▶・墾殖▶・墾植▶・墾耨▶・墾草▶・墾田▶・墾発▶・墾辟▶・墾闢▶・墾民▶
[下接語]
開墾・耕墾・墾・新墾・償墾・備墾・闢墾・翻墾
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報