普及版 字通 「堊(漢字)」の読み・字形・画数・意味
堊
11画
[字訓] しろつち
[説文解字]
[字形] 形声
声符は亞(亜)(あ)。亞は陵墓の玄室の平面形。その壁には貝を焼いた蜃灰(しんかい)や漆(しつくい)を塗った。〔説文〕十三下に「白く(ぬ)るなり」という。〔周礼、春官、守〕に、墓所の地は黝(くろ)く、牆壁の部分は白く塗ることがみえている。
[訓義]
1. しろつち。
2. 白土で白く塗る。
3. 白く塗った牆壁、かべ。
4. 亜と通じて、亜(つ)ぐ、次ぐの意がある。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕堊 シラツチ 〔字鏡集〕堊 シラツチ・シラカベ・イシハシ
[語系]
亞aの系列字。亞は陵墓玄室。蜃灰などを用いて壁を塗ったものと思われる。また、そのままで上塗りしない牆壁を堊という。それで粗悪の意となる。堊・惡(悪)akは同声。堊の意に亞を用いることがあり、白亜館のようにいう。
[熟語]
堊室▶・堊車▶・堊牆▶・堊帚▶・堊塗▶・堊筆▶・堊▶・堊慢▶・堊廬▶
[下接語]
鉛堊・加堊・華堊・赭堊・青堊・石堊・素堊・丹堊・土堊・白堊・鼻堊・不堊・黝堊
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報