普及版 字通 「埴(漢字)」の読み・字形・画数・意味
埴
人名用漢字 11画
[字訓] はに
[説文解字]
[字形] 形声
声符は直(ちよく)。直に植・殖(しよく)の声がある。〔説文〕十三下に「黏土(ねんど)なり」とあり、陶土として用いる。〔書、禹貢〕に「厥(そ)の土は赤埴」とあり、赤い陶土を産することをいう。〔周礼、考工記〕に「摶埴(たんしよく)の工」があり、明器・祭器の類を作った。埴を〔玄本〕に(しよく)に作る。は・(織)のように用いて赤の意があり、埴とは「はに」をいう。わが国では埴輪(はにわ)を作った。
[訓義]
1. はに。
2. ひじ(泥土)、土。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕埴 黏土なり、波尓(はに)なり 〔和名抄〕埴 波爾(はに)〔名義抄〕埴 ハニ・ニハ・ホル・ツチ・ウヅム・ツチクレ
[語系]
埴zjik、tjik、thjikは声近く、みな赤い色の意を含んでいる。「はにわ」はその素焼きしたものである。
[熟語]
埴瓦▶・埴固▶・埴土▶
[下接語]
埴・瓦埴・赤埴・治埴・摘埴・埴・陶埴・搏埴
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報