土風(読み)どふう

精選版 日本国語大辞典 「土風」の意味・読み・例文・類語

ど‐ふう【土風】

〘名〙 その地方風俗風習。その地方の民の気風。くにぶり。
続日本紀‐養老元年(717)九月戊申「諸国司等詣行在所。奏土風歌儛
正法眼蔵(1231‐53)行持下「西天中華と、土風はるかに勝劣せり」 〔陸機‐呉趨行〕

つち‐かぜ【土風】

〘名〙 土ぼこりを吹きあげる風。特に、春先に吹くそのような風。《季・春》
慶長見聞集(1614)五「江戸に土風ふけば町さわがしかりけり。此風を他国にては旋風といふ」
[補注]ツジカゼ(辻風)が、ジ・ヂの混同によってツヂカゼと書かれ、「土を巻き上げながら吹く風」という語源俗解が加わって生じたものか。

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普及版 字通 「土風」の読み・字形・画数・意味

【土風】どふう

土地の風俗。〔後漢紀、明帝紀上〕夫(そ)れ民の性は、各稟(う)くるり。其の山川に生まれ、其の土風にふ。~土風乖(そむ)くときは、則ち楚夏を殊にす。

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