日本大百科全書(ニッポニカ) 「国栖(奈良県)」の意味・わかりやすい解説 国栖(奈良県)くず 奈良県南部、吉野郡吉野町東部の地区。旧国栖村。吉野川と高見(たかみ)川の合流地点からやや上流の段丘上に位置する。伊勢(いせ)街道から東熊野街道が分岐する交通の要地で、林業のほか国栖紙を産する。国巣(くにす)、国樔(くず)とも書き『古事記』『日本書紀』に記されている。旧正月14日に浄見原神社(きよみはらじんじゃ)で行われる国栖奏(くずそう)は、奈良・平安時代に宮中の節会(せちえ)に参内し奏したものである。国栖奏と、雨乞(あまご)いのための国栖の太鼓踊りは県の無形民俗文化財に指定されている。[菊地一郎][参照項目] | 国栖紙 | 国栖奏 | 吉野(町) 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例