四国八十八カ所

山川 日本史小辞典 改訂新版 「四国八十八カ所」の解説

四国八十八カ所
しこくはちじゅうはっかしょ

四国にある弘法大師空海の旧跡霊場。88カ寺の巡拝を四国巡り・四国遍路(へんろ)・遍路といい,弘法大師によって開創されたと信じられている。遍路は平安時代の僧侶の廻国修行に始まる。室町末期以降に現在の88カ所の寺院が一定し,江戸初期から俗人の遍路が盛んに行われた。徳島県鳴門市の霊山(りょうぜん)寺を1番とし,香川県さぬき市の大窪(おおくぼ)寺までの88の札所と十数カ所の番外札所がある。ほぼ海岸沿いに四国を一巡して設定され,全行程1400km。札打ちの順によって阿波を発心(ほっしん)の道場,土佐を修行の道場,伊予菩提の道場,讃岐涅槃(ねはん)の道場とよぶ。四国にならった八十八カ所霊場が各地にある。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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