喜屋武間切(読み)ちやんまぎり

日本歴史地名大系 「喜屋武間切」の解説

喜屋武間切
ちやんまぎり

現糸満市の南西端にあたる。北は真壁まかび間切、東は摩文仁まぶい間切と接し、西と南は海に臨む。チャン間切とよぶ。島尻方一五間切の一。里積記によると首里城から喜屋武ちやん村間切番所まで四里二合六才(四里七町余)

嘉靖三三年(一五五四)六月の「やらさもりくすくの碑文」に「しましりきやめ」とみえる。絵図郷村帳琉球国高究帳寛文八年(一六六八)の琉球国郷帳に喜屋武間切とみえる。絵図郷村帳に当間切に属する「ふくぢ」・山城やまぐすく・「さけ」・上里ういーざとう・「すかへな」・喜屋武の六ヵ村が載る。さけ村は享保二一年(一七三六)には「当時無之」とある。正保国絵図では「喜屋武間切きやむまぎり」の高五六五石余。琉球国高究帳、寛文の琉球国郷帳でも同高で、うち田一一七石余・畠四四七石余(琉球国郷帳ではうち桑役二二石余)。正保国絵図や正保三年絵図帳写には豊見城とうみぐすく間切・兼城かにぐすく間切を南下した島尻方西海道が島尻大里しまじりうーざとう間切の「あいけな島」(エージナ島)を迂回し、同間切内「こはくら村」境から喜屋武間切境一四町にある一里山に至り、当間切で東に折れて摩文仁間切へと続く道筋が赤い線で描かれている。間切集成図の黄色で塗られた間切領域には所属の五ヵ村、番所・火立所・具志川ぐしかわ旧城・当間とーま旧城・馬場・きやむ崎・具志川ぐしかー崎・いんな崎・あら崎・かたふき崎が描かれ、間切の回りは二里二一町二分九厘、海方切は真壁間切との境は戌上小間、摩文仁間切との境は巳下中に当たる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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