和爾下神社(読み)わにしたじんじや

日本歴史地名大系 「和爾下神社」の解説

和爾下神社
わにしたじんじや

[現在地名]天理市櫟本町小字宮山

竜田たつた(横田道)と、かみツ道の交差地に鎮座。俗に治道天王はるみちてんのう社と称し、大己貴おおなむち命・素盞嗚すさのお命・櫛稲田姫くしいなだひめ命を祀る。旧村社。「大和志」に「和爾下神社二座一座在櫟本村号曰上治道天王、近隣五村共預祭祀、一座在横田村号曰下治道天王、十一村共預祭祀」とみえ、「延喜式」神名帳添上そえかみ郡の「和尓下ワニシモノ神社二座」のうちの一座とする。鎮座地は東大寺いちい荘で神護景雲年中(七六七―七七〇)から開発のため池・水路を造替え、その時横田よこた道も改修したという(東大寺続要録)

和爾下神社
わにしたじんじや

[現在地名]大和郡山市横田

高瀬たかせ川南岸、奈良盆地中央を東西に結ぶ古道竜田たつた道に面して鎮座。旧村社。祭神素盞嗚すさのお命・大己貴おおなむち命・櫛稲田姫くしいなだひめ命。約二・五キロ東の天理市櫟本いちのもと町の和爾下神社(上治道宮)に対して下治道しもはるみち宮・下治道天王とも称する。「大和志」に「和爾下神社二座」として「一座在櫟本村、号曰上治道天王、近隣五村共預祭祀、一座在横田村、号曰下治道天王、十一村共預祭祀」とみえ、「延喜式」神名帳添上そえかみ郡の「和尓下ワニシモノ神社二座」の一座に比定。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「和爾下神社」の解説

和爾下神社

奈良県天理市にある神社。「わにしたじんじゃ」と読む。古墳時代前期の前方後円墳の上に建つ。創祀年不明。古代の豪族和爾氏の氏神。祭神は素盞嗚命(すさのおのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、稲田姫命。

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