吹原九郎三郎(読み)ふきはら・くろうさぶろう

朝日日本歴史人物事典 「吹原九郎三郎」の解説

吹原九郎三郎

没年:大正2.12.22(1913)
生年:嘉永6.12.28(1854.1.26)
明治期の実業家。吹原屋を屋号とした九郎三郎の11代目。吹原屋は代々木綿問屋を営み,幕末には尾張(名古屋)藩御勝手御用達の家柄であった。関戸守彦,伊藤次郎左衛門,岡谷惣助ら,旧尾張藩の特権商人たちを中心とする資本グループの有力な一員であったとみられる。家業の木綿販売業とは別に,通商会社,第十一国立銀行,名古屋紡績,愛知銀行(東海銀行の一前身),丸八貯蓄銀行など,同グループを中心とする共同出資事業の設立に参画し,役員を兼任した。明治22(1889)年~25年名古屋市会議員。<参考文献>林董一『名古屋商人史』

(小早川洋一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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