名宛(読み)ナアテ

デジタル大辞泉 「名宛」の意味・読み・例文・類語

な‐あて【名宛】

手紙小包などの、受け取るべき相手を指定すること。また、その名。あてな。「父の名宛で金を送る」
遊女などを指名すること。名ざし。
「わるい志庵が―にて、浮名をあげづめに」〈黄・艶気樺焼

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精選版 日本国語大辞典 「名宛」の意味・読み・例文・類語

な‐あて【名宛】

〘名〙
① 書簡・書類・小包・贈り物などで、渡すべき相手を指定すること。また、その指定された名。受け取る人の名。あてな。
浄瑠璃女殺油地獄(1721)下「五月三日と斗にて誰から誰への名あてもなく」
② 特に遊里で、遊女などの名を指名すること。
※浄瑠璃・平仮名盛衰記(1739)四「突出しの其日よりおまへを客の名当(アテ)にして、みんなわたしが身揚(みあがり)

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