南風之平等(読み)ふえーぬふいら

日本歴史地名大系 「南風之平等」の解説

南風之平等
ふえーぬふいら

西にし之平等と真和志まーじ之平等に挟まれた首里台地の中央に位置し、首里城の南東側から北西側に展開した地域。真嘉比まかび川が東の西之平等との境界となり、西の真和志之平等とは龍潭りゆうたんから流れ出た疎水尾根によって区分される。フェーヌフィラとよぶ。首里三平等の一。首里城を間に北の当蔵とーぬくら村・大中うふちゆん村・桃原とーばる村と、南の崎山さちやま村・赤田あかた村・鳥小堀とうんじゆむい村の六ヵ村からなる。北の三ヵ村には王族重臣邸宅円覚えんかく寺・国学などが立並び、王都の中心部をなした。それに対して南の三ヵ村は平士の家が密集し、住民には剛健な気風があり、とくに首里三箇さんかとよばれた。文化一二年(一八一五)士族男女の人口は一万二千一九五人。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報