千々石町(読み)ちぢわちよう

日本歴史地名大系 「千々石町」の解説

千々石町
ちぢわちよう

面積:三二・四三平方キロ

島原半島の西部に位置し、東は島原市、南部は小浜おばま町、北部は国見くにみ町・瑞穂みずほ町・吾妻あづま町・愛野あいの町に接する。町域の東部に雲仙うんぜん山系鉢巻はちまき(六三八・一メートル)吾妻(八六九・八メートル)九千部くせんぶ(一〇六二・四メートル)石割いしわり(八五五メートル)、南部に猿葉さるば(三六四メートル)かま岳などがあり、これらを水源とする上峰かみみね川・千々石川がたちばな湾に注ぐ。島原半島で最大の河川千々石川は雲仙地獄じごく盆地を水源とし、流路延長一二・六八キロ、流域面積三五・三七平方キロ。西部を国道五七号が通る。東部は雲仙天草うんぜんあまくさ国立公園の指定域内。

町域の中央部にある橘神社近くに旧石器時代から縄文時代早期にわたる白津しろつ遺跡があり、南西の南舟津犬丸みなみふなついぬまるにある石棺からは太刀勾玉が発見されている。古墳は柏塚かしわづか古墳・千々石木浦ちぢわきうら古墳・橘神社古墳などが確認されている。「肥前国風土記」高来郡条にみえる土歯ひじは池を当地に比定する説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報