十郎島村(読み)じゆうろうしまむら

日本歴史地名大系 「十郎島村」の解説

十郎島村
じゆうろうしまむら

[現在地名]西尾市十郎島町

市の南に位置し、矢作古やはぎふる川の右岸にある。北はいけ村、東は鎌谷かまや村、南は横手よこて村、西は須脇すわき村に接する。村名の由来は、口碑に「いつの頃からか、十郎左衛門という落武者が村を開発したので、十郎島と名付けた」とある。十嶋村・重郎嶋村とも記す。「十郎島観音堂由来記」(鈴木十太郎氏蔵)の図に、天正四年(一五七六)西尾城と描かれている傍らの堤防で囲んだ中に、観音堂の図があり、十郎島と書かれている。「これまで天台宗にして、居屋敷前に上畑二畝分の内に堂たて、観音仏奉納、人あらんかぎりは御きゆうじ致すものなり」の説明文がある。

十郎島村
じゆうろうじまむら

[現在地名]竜洋町十郎島

掛塚かけつか輪中の中央西側に位置する村。東と南は掛塚村、西は天竜川を挟んで芋瀬いもせ(現浜松市)。同川の流路の変化に伴い当村だけで中洲になっていたこともある(嘉永五年頃「古地図」竜洋町史編纂資料、明治二二年静岡県管内全図)。天正一九年(一五九一)一一月二〇日の四拾七村惣高辻書上(横山家文書)に「拾良嶋」とみえ高五三石余。正保郷帳によると一九石余(畑のみ)幕府領領主変遷は掛塚村に同じ。元禄郷帳では高三三石余、天保郷帳によると八三石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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