精選版 日本国語大辞典 「匙・匕」の意味・読み・例文・類語
さ‐じ【匙・匕】
〘名〙 (「茶(さ)匙(じ)」の字音による語か)
① 液体や粉末などをすくい取る道具。皿状のものに柄がついた形をする。金属、木、竹、陶器などで作る。「かい(匙)」よりも小さいものをいうか。
② 特に、医者が薬を調合するのに用いるものをさしていう。〔羅葡日辞書(1595)〕
※俳諧・父の終焉日記(1801)五月三日「迅碩は、おのれ匕にて薬も得とどかざるむね告たりけるに」
③ (薬をさじで調合するところから) 薬の調合。また、薬。
④ (転じて) 医者をいう。
※歌舞伎・早苗鳥伊達聞書(実録先代萩)(1876)序幕「今は御本家のお匙(サジ)同様、御扶持を頂戴なして」
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