ちょく‐ご【勅語】
[1] 〘名〙
※古事記(712)序「和銅四年九月十八日を以ちて、臣安万侶に詔りして、稗田の阿礼の誦む所の勅語の旧辞を撰録して、献上せよといへれば」 〔宋史‐芸文志〕
② 旧憲法のもとで、
天皇が大権に基づいて、他の機関の参与をまたずに、直接に国民に対して発した意思表示。
※東京日日新聞‐明治二五年(1892)九月二九日「御尊影及び勅語に対して不敬に渉るの言談行為は」
※
破戒(1906)〈島崎藤村〉五「それから勅語を朗読した」
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勅語【ちょくご】
旧憲法(大日本帝国憲法)下で,口頭で行われる天皇の意思表示。補佐機関の補佐を要せず,一般に宣布する場合も国務大臣の副署は不要。天皇の署名や捺印(なついん)がないのが通例だが,公式令(1907年)制定以前の教育勅語(1890年)には署名・捺印がある。1947年の公式令廃止で消滅。
→関連項目詔書
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デジタル大辞泉
「勅語」の意味・読み・例文・類語
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ちょくご【勅語】
口頭による天皇のことば。ただし,大日本帝国憲法時代の議会開院式の勅語のように文書化されたものもある。天皇の署名や捺印がないのが通例だが,公式令制定前の1890年に出された教育勅語はこれらをもつ。勅語は法律的性質をもたないのが原則であるが,教育勅語は,天皇の単なる私的道徳訓にとどまらず,教育一般の基本方針とされたので,実際には法的な効力をもっていた。なお,現在の国会開会式での天皇の発言は〈おことば〉と呼ばれる。
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普及版 字通
「勅語」の読み・字形・画数・意味
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