稗田(読み)ひえだ

精選版 日本国語大辞典 「稗田」の意味・読み・例文・類語

ひえ‐だ【稗田】

〘名〙 稗を栽培する耕作地
随筆戴恩記(1644頃)下「つくらぬ稲の稗田に生ひ」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「稗田」の意味・わかりやすい解説

稗田
ひえだ

奈良県北部、大和郡山(やまとこおりやま)市の一地区。佐保(さほ)川東岸にあり、四周を幅約10メートルの堀で囲まれ、奈良盆地の代表的環濠(かんごう)集落として知られる。南東部に稗田阿礼(ひえだのあれ)・天鈿女命(あめのうずめのみこと)・猿田彦(さるたひこ)命を祀(まつ)る売太神社(めたじんじゃ)がある。また、南部に県営稗田団地がある。

[菊地一郎]

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世界大百科事典(旧版)内の稗田の言及

【大和郡山[市]】より

…矢田丘陵には奈良時代の創建になり,満米上人以来の地蔵信仰とアジサイの寺として著名な矢田寺(金剛山(こんごうせん)寺),舎人親王の建立と伝え,厄除け観音で参詣者の多い松尾寺,小泉藩主で茶道石州流の祖片桐石州(貞昌)の手になる庭園(史・名)で名高い慈光院や民俗博物館などがあり,県立自然公園に指定されている。東部の稗田は代表的な環濠集落として知られる。【橋本 征治】
[郡山城下]
 西ノ京丘陵南端の台地に位置し,室町時代に在地領主により郡山城が築かれたのがはじまりである。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」