初潮年齢、体重と乳がん

六訂版 家庭医学大全科 「初潮年齢、体重と乳がん」の解説

初潮年齢、体重と乳がん
(女性の病気と妊娠・出産)

 乳がんは、初潮年齢が早くて閉経年齢が遅いほど発症しやすいといわれています。これは、長期間乳腺が卵巣ホルモンの影響下にさらされることにより発がんの機会が増すためと推定されています。この仮説は、最近の日本の乳がんの増加事実をよく反映していると思われます。

 また、乳がんは肥満した人に多いといわれますが、これは動物性脂肪摂取により高コレステロール血症をまねき、エストロゲン合成が増えるという代謝経路に基づく仮説です。肥満者は乳房診察がしにくい傾向にありますが、臨床の場では乳がんの患者さんがとくに肥満しているとは思えません。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報