出掛(読み)でかけ

精選版 日本国語大辞典 「出掛」の意味・読み・例文・類語

で‐かけ【出掛】

〘名〙
① 出たばかりのところ。仕事として初めであること。
浄瑠璃・太平記忠臣講釈(1766)六「コレ申し、出(デ)かけぢゃ、遊んでおくれんか」
② 出だし。第一歩。
※浄瑠璃・祇園女御九重錦(1760)三「今夜は宵から出かけが悪い」
相撲で、その日に初め呼び出される方をいう。

で‐がけ【出掛】

〘名〙
① 外出しようとする時。出かけようとする折。出ようとする際。出しな。
※虎寛本狂言・船渡聟(室町末‐近世初)「こなたには、定て出がけに一つまいったで御ざらう」
地唄(1956)〈有吉佐和子〉「今日も家を出がけに、翡翠にしようかこれにしたものかと随分迷って」

で‐かか・る【出掛】

〘自ラ五(四)〙 今、出ようとする。また、初めの方だけ出る。〔日葡辞書(1603‐04)〕
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「駒下駄をおろしてかどぐちへでかかる」

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