公庭(読み)こうてい

精選版 日本国語大辞典 「公庭」の意味・読み・例文・類語

こう‐てい【公庭】

〘名〙 おおやけ場所儀式などの行なわれる場所。はれの場所。また、おおやけの裁きの庭。朝廷
続日本紀‐霊亀元年(715)五月辛巳「若有身在公庭、心顧私門、妨奪農業蛑万民」 〔詩経‐邶風・簡兮

く‐てい【公庭】

〘名〙 おおやけの儀式の場所。朝廷。
将門記(940頃か)「便ち公庭に参じて具に事の曲を奏す」
源平盛衰記(14C前)一「雄劔を帯して公庭(クテイ)に座列し」

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普及版 字通 「公庭」の読み・字形・画数・意味

【公庭】こうてい

前庭。〔詩、風、簡兮〕碩人(せきじん)(大柄の人)(ごご)として (ばんぶ)す

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世界大百科事典(旧版)内の公庭の言及

【庭】より

… 集会や裁判の行われる共同体の広場も庭であったが,日本の場合,それは早くから首長の宅と結びつき,その管理下におかれていた。天皇の前に官人,百姓などが列立した〈朝庭(ちようてい)〉はこうした庭であり,平安時代,官庭,国庭,公庭(底の字が用いられることも多い)などの語によって知られるように,太政官,国衙などの公的機関にも,訴訟のさいの対決,裁判の行われる庭が存在した。寺院の衆徒の僉議(せんぎ)も庭で行われ,鎌倉幕府,室町幕府にも大庭と呼ばれた訴訟の場があったのである。…

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