何とした(読み)ナニトシタ

デジタル大辞泉 「何とした」の意味・読み・例文・類語

なにとした

どうした。どういう。
「―しだらで何方いづかたへ立ち退きやる」〈浄・博多小女郎
どんな…も。いかなる…も。
「―敵にも左右なう取りひしがるることあるまじいぞ」〈天草本伊曽保百姓子供
どうしたらよい。どうすべき。
「汝が知らずはあるまい。―ものであらうぞ」〈虎寛狂・末広がり

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精選版 日本国語大辞典 「何とした」の意味・読み・例文・類語

なんと【何と】 した

実体がつかめないで納得しがたい内容をさす。どういう。
史記抄(1477)三「灑音戻ぢゃが、義はなんとした心やらうぞ」
相手の言語・行為が納得・容認しがたい時に、問い返したり、真意をたずねたりするのに用いる。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)口明「『お前の御詮議は替った御詮議でござりまするな』『身が詮議が何とした』」
③ 驚きや感動を表わす。なんという。
茶話(1915‐30)〈薄田泣菫顕微鏡寄付「まあ何(ナン)とした物の解った爺さんだらうと思って」

なにと【何と】 した

※史記抄(1477)八「なにとしたやらう、今まではどこをもつづけ書したが、孝文の二年から、一年一年の首で挙たぞ」

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