何か・安か・焉か（読み）いずくんか

精選版 日本国語大辞典

いずくん‐か いづくん‥【何か・安か・焉か】

〘副〙 (「いずく（何処）にか」の変化した語)

① どこに…か。どの場所に…か。

※文鏡秘府論保延四年点（1138）「室に入りて問ふ、何(イツクンカ)之(ゆ)くと」

② (①の陳述副詞化したもの) どうしてか。何としてか。

※文鏡秘府論保延四年点（1138）「賢に非ずは、安(イツクンカ)任す可し」

いずく‐に‐か いづく‥【何か・安か・焉か】

〘副〙 ＝いずくんか（何）━

※万葉（８Ｃ後）二・五八「何所爾加(いづくニカ)船泊てすらむ安礼の崎漕ぎ廻(た)み行きし棚無し小舟」

出典　精選版 日本国語大辞典