佐草村
さくさむら
[現在地名]松江市佐草町
東忌部村の東に位置し、東・北・南は大庭村に囲まれる。馬橋川の源流域にあたり、大庭村東の境は平野、南北は山々が続く。古代には「出雲国風土記」にみえる意宇郡大草郷に含まれていたとみられる。村内には八重垣神社が鎮座する。
〔中世〕
文永八年(一二七一)一一月日の杵築大社三月会相撲舞頭役結番帳の八番に「佐草社十三丁一反六十歩」とみえ、地頭前浦四郎蔵人入道が頭役を勤仕することになっている。佐草社は「出雲国風土記」などにみえる意宇郡佐久佐社のこととみられ、戦国期に大原郡海潮郷(現大東町)から当地に進出してきた八重垣神社に吸収されたという(「出雲国風土記鈔」など)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報