雲陽大数録(読み)うんようだいすうろく

日本歴史地名大系 「雲陽大数録」の解説

雲陽大数録
うんようだいすうろく

一冊 編著者不明

成立 宝暦年間

写本 島根県立図書館・国立国会図書館など

解説 出雲国の統計書ともいうべき書。松江城下初期の地形について、旧記や古老の伝えなどを箇条書に記載することから始まる。当時の松江の略図もあり貴重。次いで城下の橋名・町名・歴代藩主と家族の法号を記し、国内各郡各村の石高、湖水・制札場・番所・御茶屋・寺・堂・社・牛馬・井堰・御立山・船・古城山・鉄山・炭釜・紙漉一里塚・道法など多種にわたる記述が続いている。別本に「雲陽大数誌」という史料がある。多少内容に相違があるが、本書同種の史料で、筆写の段階で書名に差ができたと思われる。そして宝暦年間成立のものに加筆されたのが「雲陽大数誌」であると考えられる。天保一三年の同書写本が島根県立図書館にある。

活字本 「新修島根県史」史料篇2近世(上)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報