住江村(読み)すみのえむら

日本歴史地名大系 「住江村」の解説

住江村
すみのえむら

[現在地名]宇佐市住江

郡中ぐんちゆう新田高砂たかさご新田の南に位置し、西は乙女おとめ村、東は沖洲おきのす村。文政年中(一八一八―三〇)に両新田が開発されるまでは周防灘に面した海浜の村であった。住ノ江とも記した。「柳ヶ浦郷土誌」によると、延暦年中(七八二―八〇六)辛島赤蜂が周防灘に築いた大堤防の一部で、小さな入江のある所であったという。中世江島えしま別符の内。延文六年(一三六一)一月二八日の宇佐頼宣起請文写(益永文書)に「江嶋別符内小犬丸名号住江少江在之」とみえ、同別符内小犬丸こいぬまる名の内でもあった。

永万二年(一一六六)九月二五日宇佐太子は大宰府に対して相伝私領である「江島別苻内小犬丸并弘末等名田」の安堵の府裁を求め、大宰府はこれに応じているが(「大宰府政所帖案」益永文書)、地内広末ひろすえは弘末名の遺称地とされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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