住屋遺跡(読み)すみやいせき

日本歴史地名大系 「住屋遺跡」の解説

住屋遺跡
すみやいせき

[現在地名]平良市西里 尻間

漲水ぴやるみず港を見下ろす標高約一八メートルの石灰岩台地にある。一二世紀後半より一六世紀頃にかけてのグスク時代の集落遺跡。地元ではスミヤーとも。西側が急崖で海岸に接していたほかはほぼ平坦な地。グスク時代以来宮古の政治・経済の中心であった。一九七六年(昭和五一年)に発見、八〇―八二年、九〇年(平成二年)・九一年に発掘調査。一九八〇年側溝工事中に一体分の人骨と、墓とみられる石組遺構を確認。人骨は共伴遺物などから四、五百年前の四〇歳以下の男性とされた。八一―八二年は道路北側の在番仮屋跡を含む範囲を発掘、住居変遷を示す遺構が宮古で初めて検出された。一四世紀―一五世紀前半の竪穴住居跡(III・IV層)が三基、一五世紀後半―一七世紀前半の平地住居跡(II層)が四基で、後者の柱穴には底に石灰岩を据えたものもある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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